医療費控除で必要なものから時期まで具体的な方法

医療費控除のやり方

診療費の請求書兼領収書が数枚無造作に置かれている

ここでは医療費控除を実際に行う際の具体的なやり方をご説明していきます。実際に私が行った時のことや、税務署の職員に聞いたことを元に書いています。他のサイトの転載などは一切ありません。

医療費控除とは何なのかなど、医療費控除について詳しくは長くなるので別記事にしてあります。

控除は医療費控除だけではありませんが、基本的には同じように用紙の該当する欄に記載するだけなので要は同じです。わかりやすくするためにまずは医療費控除を例にとりご説明します。

実際行う時には税務署の職員の方が一緒にいてくれて説明を受けながらやるので、わからない事は全部指示してくれるのでご心配はいりません。でも全体的な流れは把握しておき、事前にやっておくべき事もありますので、理解しておきましょう。

似てるもので、セルフメディケーション税制ががあります。OTC医薬品に該当する薬を購入したレシートを取っておきましょう。医療費控除とは併用できない制度なので医療費控除が行えない場合に使えます。あわせて理解しておくと医療費関連の税制については完璧になります。

 

医療費控除にあてられる費用、あてられない物

まずは医療費控除には何があてはまるのかを知らないと、何の領収書を取っておけば良いのかわからなくて医療費控除が出来ないですね。バス代などの交通費も当てられるんです。

だけど、何でもかんでも医療費に当てはまるわけではなくて、健康食品や美容整形などは当てはまりません。交通費は自家用車のガソリン代などはあてられません。医療費控除の対象となるものとならない物があるので理解しておきましょう。

と言ってもご安心を。常識的に考えられるほとんどの物が入ります。

逆にそれも含められるの?という位ですので心配はいりません。治療目的の医者代や薬代として払った物は該当します。結構親切に出来ている仕組みで、利用しないのはもったいないです。それをこれから詳しくご説明します。

あてはまる費用

まずは当てはまる物はこちら。

  • 医者、歯科医院で支払った診療費
  • 手術費用
  • 処方された薬代
  • 治療のために病院へ行った際のバス、電車などの交通費
  • 治療目的の指圧、マッサージ

マッサージがあてはまるって意外ですよね。

あてられない費用

そして、当てはまりそうと思うかもしれないけど、当てはまらない物や、そんなの当てはまるわけないよね、という物まで。

  • 人間ドック
  • 予防接種など予防関連
  • 通院のための車のガソリン代
  • 健康食品の購入
  • 美容に関する施術(二重整形など)

これらは当てはまりません。ふたえの美容整形が当てはまってしまったら世も末です(笑)

ざっくり言うと、何かの病気・症状にかかって治療する目的の物だけという事ですね。予防、健康増進、美容などの目的ではダメということです。

そして交通費に関しては、治療目的で通院する際の交通費のうち、バスと電車のみ。車での通院のガソリン代は認められません。

まあこれも考えてみればそうだろうという感じですが、料金が一律にならないですよね。車によって燃費の良さが違うし、ルートもまちまち。家から病院までの距離も様々。これを認めていたらキリがなくなってしまいます。

だから交通費を医療費控除に充てたいなら、バスか電車の交通機関で行くしかないんです。自家用車の方が通院が楽かもしれないですが、これが制度の決まりだから仕方ないです。

詳細は国税庁のサイトをご覧ください。

 

医療費控除に必要な書類

病院、薬局の領収書など、医療費控除として申請したい物の支払いの領収書が必要です。

ただし、病院の診療費と薬局の薬代については、平成29年分からは、領収書がなくとも、あなたが入っている健康保険組合から送られてくる医療費のおしらせでもOKです。医療費のお知らせが見当たらなければ、再発行もしてもらえます。

但し、医療費のお知らせの内容の確認として領収書の提示を求められる事があるとされています。なので一応領収書は取っておきましょう。

国民健康保険ならば保険者である市に電話して頼んだり、会社の社会保険に入っているならその会社が加入している健康保険組合となるので、会社の総務や庶務などの事務員の方に頼めば良いです。会社によっては上司にお願いすることになるかもしれません。保険証に記載されている「保険者」という欄をご確認ください。

平成28年度以前の分は、領収書が必要で、報告書(または医療費の明細書などと呼ぶ)という物を作成しなければなりません。平成29年度分からは明細書の作成は不要となっています。

パソコンがある方は、事前に作っておいて持って行った方が良いです。税務署に行ってやるとなると時間がかかってしまいやっかいです。あなたも税務署員も疲れてしまいます。おうちのパソコンでお茶でも飲みながら作ると良いです。

パソコンがなければ、紙に表を作って、医療機関や薬局の名称、日付を分けて表にしておいて、税務署ではそれを移すだけの状態にしておく。領収書を日付と医療機関、調剤薬局ごとに分けておくくらいはしておいた方が無難です。税務署に行ってから大変な思いをするハメになるので。本当に面倒くさいですよ。

平成28年以前の分は領収書じゃないとダメなんですよ。残念ながら。だから、平成28年以前のものは、領収書を取っておいてないならば医療費控除は出来ないので諦めるしかありません。

ならばセルフメディケーション税制はどうなの?と思われた方、セルフメディケーション税制は平成29年1月1日~平成33年12月31日に購入したOTC薬の費用なので、平成28度分には当てはまりませんので、これもダメなんですよね。しかもレシートが必要ですし、健康診断などをうけて健康増進への取り組みをしている事を証明しないといけません。医療費控除よりハードルが高いんですよ。

 

医療費控除に必要な持ち物

 

通帳数冊と印鑑が机に置かれている

医療費控除をするのに税務署に行く時の持っていくものは以下です。

  • 通帳
  • 印鑑
  • マイナンバー
  • 身分証明書

まずは身分証明書は本人確認に必要です。そして印鑑も必要です。

以前とかわったのは、マイナンバーカード(マイナンバー通知カードでも良い)です。平成28年分からはマイナンバーカードが必要という風に変わったんです。平成27年分までについては不要ですが、平成28年以降の分の医療費控除をするならばマイナンバーカードが必要ですので覚えておきましょう。

通帳は、還付されたお金を振り込む口座を書類に書かないといけないので必要になります。

 

医療費控除を行うのにオススメの時期は

ずばり、確定申告の期間が終わった3/16以降です。確定申告は3/15までですから、3/16以降は確定申告に来る人がいないので税務署が一気にガラッと空きます。

さらにいえば、3/15から1週間くらい経過して3/22以降辺りが超オススメです。

なぜかと言うと、確定申告が終わったばかりは、税務署の職員の方々も確定申告の処理をしまくって脳にやり方がしみついてます。なので確定申告直後は一番良い時期です。ですが、確定申告のピークが終わった直後の3/16辺りは税務署の職員の方々の疲れもピークでしょ。

疲れた中で対応されるよりは、1週間くらい空いて体が休まっていて、でも頭はまだ確定申告の方法がしみついたままの頃が一番良いと思います。実際私はこの時期に行きましたが、税務署はガラガラです。チラリホラリとお客さんは来ているくらいでした。

 

医療費控除のQ&A

医療費控除にかかわるよくある疑問をまとめておきます。

医療費が年に10万円を超えないとダメなの?

必ずしもそうではありません。総所得金額が200万円未満の場合は、総所得金額の5%を超えた金額となります。200万円以上の方は10万円です。ちなみに200万円の5%は10万円ですね(詳細は国税庁のサイト)。

複数の会社で働いたんだけど、源泉徴収票はどこのが必要?

全ての会社の分が必要です。今勤めておらず、2、3社と1年の間に勤めた事があるならば、各々の会社に電話して源泉徴収票を送ってもらいましょう。一度貰っていても再発行してもらえます。確定申告でも還付申告でも、その年につとめた会社全ての源泉徴収票が必要になります。

派遣会社でお勤めの場合は、その派遣会社が発行する源泉徴収票が必要です。派遣先の会社ではなく、派遣元の会社です。1年の間に、別々の派遣会社から紹介された2個以上のお勤めをされたならば、その2つの派遣会社から源泉徴収票をもらう必要があります。

2017年に入院した医療費が未払いで、2018年に支払ったんだけど、これは何年分?

2018年分になります。実際に支払いを行った年の分という扱いになります(国税庁のサイトに掲載)。

失業保険をもらっていたのだけど、これは収入に当たる?

当たりません。失業保険は非課税です。税務署に伝える必要もありません。医療費控除とは無関係です(税務署に確認済)。

年金をもらっている親を扶養に入れて医療費控除したいんだけど

もらっている年金の年額と親御さんの年齢により変わります。たとえば、70歳以上の親御さんと同居の場合は58万円が控除されます。

状況により細かく変わりますし、国税庁のサイトは非常にわかりにくくご自身での確認は大変です。税務署にご相談されることをオススメします。

医療保険会社からお金が出た場合

たとえば入院して医療費が5万円かかった場合、医療保険会社から7万円保険が出たとします。この場合2万円余りますが、他の医療費から2万円分引くなどはされません。あくまでその医療費についてのみで、その医療費の額である5万円が限度となっています。余った2万円分は医療費控除に関係ありません。

高額療養費制度を利用した場合

あなたが最終的に支払った額を医療費とします。たとえば、「手術と入院費で本当は60万円だったけど、高額療養費制度で53万円補てんされて、実際の自腹は7万円に下がった。」という場合の医療費は7万円となります。

セルフメディケーション税制とは違うの?

セルフメディケーション税制は違います。これは医療費控除とは併用できないものです。セルフメディケーション税制の対象となる医薬品(OTC医薬品)を購入したらレシートに印がついている筈なので、そのレシートは取っておきましょう。セルフメディケーション税制について詳しくは以下の記事で。

 

まとめ

とにもかくにも、平成28年度より前の分は、領収書がとってないと出来ません。平成29年度分からは医療費のお知らせがあれば大丈夫。しかもこれはなくしていても再発行出来ます。あとネックになるのはマイナンバー通知カードかマイナンバーカードのどちらか。なくしている人は市区町村の役所に相談しましょう。

あとは税務署の職員さんに聞きながら行えば、時間はかかっても誰でも出来るものです。医療費の支払いがある程度かかった方は、合計金額を計算して税務署に確認してみることをオススメします。

医療費控除については、以下の記事で詳しくまとめています。