入るべき保険を見極めて節約する方法

2018-11-15

保険料の見直しは安さだけでなく必要性の見極めが大切

生活費を圧迫する高い買い物と言われるのが保険です。保険の節約についてはここ数年非常に話題になっており、テレビCMでも競争が激化しています。

保険選びは様々な要素が絡み合って複雑化しています。

 

今の時代、保険の節約には保険選びが超重要

それはどの保険会社を選ぶか、補償額を幾らにするかだけでなく、「この保険は果たしてうちの家庭に必要なのか」という所まで考える事が重要です。

保険というものは「同僚の〇〇さんが入ってるから、うちも入らなきゃ」というのはちょっと早計だと思います。そのご家庭の事情により入るべき保険、補償内容は変わるのが普通です。家族構成、貯蓄額、現在の健康状態や、家族歴などなりやすい病気の傾向、将来設計の内容、子供が大学に行くのか、などなど。

保険はそもそもが複雑で難しい物。それを正しく選ぶためには、私たち保険商品を買う側もある程度の知識が必要です。とはいえ専門家になる必要はありません。

今回は保険選びの大切な基礎となり、全ての保険選びに共通して生かせる知識と考え方をお話していきます。

 

保険の昔と今を比べてみると

まずは近年の保険商品の変化からお話します。これを知ることで保険の見直しの重要性が理解できます。

 

保険商品はここ10~20年でかなり変化しました。ひと昔前ではあり得なかった物が今は普通に存在します。

ひと昔前のように、会社が懇意にしている保険会社に勧められるままに入るという時代はもう終わってます。主にバブルの頃の話です。世間は好景気なので、面倒な保険の事など適当に周りと同じものに入る人が多かったんです。

実は無駄なものに色々加入させられていて、いざ有事の時にはわずかな保険料しか入らないなんていう事が多発したのもそのせいでしょう。

 

しかし今は、外資系の保険会社やネット保険が台頭し、競争が激化しています。それにより、20年前とは保険商品の内容もかなり変わってきています。

以前なら保険に入れなかった人が条件付きでは入れたり、保険料がアップする事で加入できるなど、以前はなかった保険商品も登場しています。

 

そしてもう1つ大きな問題は、現在の不況のさなかで、保険料が家計に与える圧迫度が相対的に上がっている事です。

 

まとめると、「保険は複雑化している上に、金銭的負担も重いので、保険選びは以前よりお大事だね」ということになります。

保険選び次第で、毎月の家計への負担も、もしもの時の保障も変わるという事で、慎重な保険選びが必要なのが今の世の中です。

 

正しい保険選びには消費者が仕組みを理解することが必要不可欠

ちょっと縁起の悪い話ですが、仕組みを理解するために欠かせないので聞いてください。

生命保険というものは、「もしも亡くなってしまった場合に、家族の生活費を保障」するためのものです。

なので、亡くならなければ入る必要はありません。でも、亡くならないかどうかはわからないので、一応入っておくのです。

毎月支払う保険料は、保障内容(主に稼ぎ手が亡くなったら貰える金額)に応じて変わります。

考え方としては確率を元に計算しています。なので危険を伴う職業の方の場合は金額があがったり、入れなかったりします。医療保険もそうですね。持病がある方は入れなかったり、金額が高かったりします。条件は保険会社により、その保険商品により様々です。

 

運営側はほとんどの人からはお金を回収するだけで、一部の人には大金を支払います。でも、「回収する金額の合計 > 支払う金額の合計」という関係は成り立っています。そうじゃないとビジネスとして成立しませんので。

この関係が崩れない中で、なるべく多くの加入者を集め、運営会社の利益が多くなるようにするのが保険会社のビジネスです。

ギャンブルの成り立ちと似ています。

ギャンブルも多くの人は当たらないので運営側はお金を回収するだけ。一部の人だけ大当たりして大金を手にします。

ここでも上記の不等式の関係は崩れません。確率と料金をそのように設定するのです。

保険とギャンブルが異なるのは確率です。ギャンブルでは運営側が確率をコントロールしますが、保険は確率は自然のものです。誰が不幸にあうかはコントロールする物ではありませんね。出来たら大変です(汗)。

関係を図にするとこうなります。

保険ギャンブル
確率論
支払い額保障内容に比例高い程配当金もアップ
有事の場合の金額大金大金

保険もギャンブルも、掛け金が高いほど、有事の時の収入は大きくなる傾向は同じです。

 

保険料の還元率は一律ではない

どこも似たようなものかと思ったら実は違いまして、保険会社によって様々です。

ということはよく考え入らないと損するという事。

そもそも生命保険の意味とは、一家の稼ぎ頭に運悪く不幸があった場合に、残された家族の生活費を保障するのが目的です。

利用する機会が訪れないのが一番良いのですが、もしもの時に何も備えがないと残された家族の人生が大変になっちゃうから入っておくのです。

だから生命保険を考える時は、不幸が起きたと仮定する事が前提です。あくまで仮定ですが、その場合のための備えなので、保険選びの際は旦那さんなど稼ぎ頭が亡くなったと仮定して慎重に検討しましょう。

そんな悲惨な状況を保障してくれる保険が、高い金額を払っていた割りに貰いが少ないのでは悔しいやら悲しいやらでやりきれないです。私なら死んでも死にきれないです。だから確実に良い保険を選びたい所です。

金子哲夫というジャーナリストの方の2011年発行の本によれば、生命保険の還元率を調査したところ、最低で39%、最高で77%という驚きの差があります。

 

結局保険は必要なのか

保険は確率で考えられているのは既にお話しました。起きなかったら保険料が損だから、家計に余裕がない人は入らない方が良いのかというと、そうではありません。

発生確率は低いけど、発生した場合の事の大きさが凄いので、保険という物が存在するのです。

ギャンブルはあぶく銭。なくとも生活は出来ます。しかし保険はそうはいきません。生きて行く上で起きたら非常に困ることに備えて、お金が無駄になるかもしれないけど一応入る物です。

入っていないともしもの場合が大変困ります。少なくともそれまでと同じ生活は絶対に送れなくなります。

私の結論として、保険は入るべきものだと考えます。

 

どの保険に入るべきか

保険も色々な物があります。保険に入るべきと言っても、全て入った方が良いとは私も思っていません。

その辺は各個人の人生における考え方や性格によって変えるべきです。

保険には、おおざっぱに言っても以下の種類があります。

  • 死亡保険
  • 医療保険
  • ガン保険
  • 自動車保険(任意保険)
  • 火災・地震保険
  • 自転車保険
  • 損害保険

これに全部入るべきとは思わないです。この中で私が入っておくべきと思うのは以下です。

  1. 自動車保険(任意保険)
  2. 火災保険
  3. 医療保険

この3つだけは必須、もしくは入っていた方が良いと思います。

1、2はもう必須です。自動車保険に入っていないと、もしも人・物に損害を与えてしまった場合、その補償金が支払えません。自分も相手も人生が終わりです。

火災保険においても同じです。火事は全てを失います。泥棒に入られても取られた物だけですが、火事は住む家も人命さえも失う可能性が高いのです。

隣家にも及んでしまう可能性だってあります。どこまで広がるかわからないのが火事です。一応、火事の場合は隣家まで補償する責任はないとされていますが、ケースによるかもしれませんし、どうなるかわかりません。

多大な損害をこうむる、または誰かに与える可能性がある物については、保険をかけておいた方が身のためです。

医療保険やガン保険も入っておくべき物だとは思っています。万が一の病気やケガで大きな医療費がかかった時に、その金額を支払ってくれるものですから、生きていく上で重要な保険ですよね。

しかし、入ってなかったとしても、公的健康保険に入っていれば高額療養費制度というものがあります。これは、医療費が高額になった場合でも、およそ10万円くらいまでの自己負担で済むという制度です。

なので莫大な費用を負担することはなくて済みます。

高額療養費制度は非常に重要な制度です。詳しくは以下の記事で解説しています。

 

ただし、高額療養費制度も万能ではありません。

たとえば先進医療。

これは保険適用外なので、高額療養費制度の対象外です。先進医療は非常に高額です。数百万円~1千万円以上です。難病にかかり、先進医療を利用すれば治るかもしれないという場合でも、民間の医療保険に加入してなければとてもじゃないですがお金が払えなくて、その選択肢はなくなってしまいます。

そしてもう1つ。医療保険に入っていれば、補償内容によりますが、医療費の自己負担分まで補償されて、自費はゼロになる可能性が高いです。

またガンなどの重大な病気の場合には一時金も出てプラスになる可能性もあります。これも契約している補償内容次第です。

という事で、医療保険・ガン保険も入っておいた方が良い保険です。この2つは合体した物や特約よりも、分けた方が良いと思います。幾つか理由があるのですが、将来もっと良い保険商品が出た時に、別々に見直しができる事が最大のメリットです。

 

まとめ

20歳頃からずっと入ってる人は保険料も安いでしょうが、40歳くらいからでもそこまで高くありません。

がん保険と医療保険を合わせて、そこそこの補償内容を選んでも1万円前後でまかなえます。持病がある方の場合、引受基準緩和型保険というのがあり、条件次第で結構入れます。その場合でも2つあわせてそこそこの補償内容で15000円くらいで入れます。

だから、そこまで高い物ではないんですよ。決して安い金額ではないですが、もしも場合を考えたら、優先的にお金をかけるべき物だと思います。普通に暮らせるだけでとっても幸せだと感じますよ(汗)。

 

自動車保険や火災保険はほとんどの方が入っていると思いますが、医療保険に入ってなければこの機会にお考えになることをオススメします。

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