夫婦の死亡保険の必要保障額はどう考えたらよいか

夫と妻の死亡保険の保障額はいくら位が妥当なのか

一家の大黒柱である旦那さんの死亡保障額はある程度多めにするべきだと思うものの、お子さんの数、奥さんが働いているのか、それもパートかフルタイムか、実家に頼れるのかなど、ご家庭のライフスタイルにより事情は変わるもの。

まずは最初にザックリまとめます。

 

  • だいたい2000~3000万円の補償額を
  • 共働きなら2人に分散を
  • 掛け捨て・特約なしでシンプルで安い保険を

稼ぎ頭が妻の方なら、夫と妻を読み替えて頂ければと思います。

ここに色んな要素を加味した上での保障額を考えてみましょう。

 

予備知識

会社員の場合は、死亡すると2種類の遺族年金が出ます。

  • 遺族基礎年金
  • 遺族厚生年金

毎月出るお金なので収入の大きな補填となり、かなり頼りになります。

夫婦のどちらかが亡くなった場合、日本には遺族年金というものがあるんです。特に若い方はこの制度を知らない方が多くおられます。

一家の稼ぎ頭が会社員や公務員など、厚生年金を支払っていた方が亡くなった場合、遺族基礎年金と遺族厚生年金の両方が支給されます。

自営業の方などは遺族基礎年金のみになります。国民年金だけでなく厚生年金も納めていると、老齢年金・遺族年金・障害年金の支給額が多くなります。

そうすると、それなりの収入の補助となるのでだいぶ楽になります。あとはそこで残された奥さんや旦那さんがフルタイムで働ければ、そうそうお金で困る事はないでしょう。

また、持ち家を購入している場合は、住宅ローンを組む時に団体信用生命保険に加入するので、万が一死亡した場合はローン支払いがなくなります。ほとんどの金融機関で義務付けられています。金融機関を通じて加入するものです。

 

お子さんが小さくて、シングルマザー(シングルファザー)ではしばらく働きに出られない場合が困ります。そんな場合に死亡保険があったら、数年は働かずにも暮らせるでしょうし、その間に何か対策を考える事もできまし。数年経過すれば以下の事が出来る状況になりそうです。

  • 保育園・幼稚園に通う
  • 放課後倶楽部に入れたり
  • 誰かに預かってもらう

こうなれば、夫婦の残された方が、フルタイムやそれに近い形で働いて生計を立てて行くことがなんとか出来そうです。

それがもし、死亡保険という一時金がなかったら、比べ物にならない大変さがあります。

そう考えたら、結婚している夫婦にとって死亡保険はとても重要なものだとわかります。お金の助けになるのみならず、一時的な余裕が出来ることで、これからの人生をどう生きるかの準備や対策が打てるのは大きいですよね。

 

夫の死亡保険の保障額

死亡保険は一家の大黒柱である旦那さんにはメインでかけるべきです。奥さんが稼ぎ頭ならば奥さんに。

基本的な目安の保障を2000~3000万円とするのが一般的だと思います。あとは、もう少し後で後述する、ご家庭の諸事情によるプラマイで適切な保障額、保険料を決めるのがよろしいと思います。

  • 時代や考え方
  • 保険と貯蓄のどちらに重点をおいた将来設計をするか

など好みにもよると思います。

死亡保険に医療保険、損害保険に貯蓄型保険、個人年金と、収入の多くをガチガチに保険で固めた人生設計をしている方もおられますし。

私が以前相談にいった「保険の〇〇」の従業員の方は凄かった。奥さんがお金の管理があまり得意じゃないとの事で、保険系を7つほど入っているとのことでビックリしました(汗)。そういう方もいるんですね。

 

妻の死亡保険の保障額

奥さんの場合は働いている形態や専業主婦かなど色んなパターンがあるので、500~2000万円くらいと幅広くパターンがあると思います。

フルタイムで働いてる方なら、1000~2000万円くらいの保障額をかけるのが理想だと思います。

夫婦でリスク分散という考え方も出来ます。

共働きで夫婦で収入の割合が50%ずつくらいなら、奥さんにそれなりの額をかけるのであれば、旦那さんの方をその分下げるのもありだと思います。

万が一、夫婦のどちらかが亡くなってしまった場合、残された方の収入を補うことが目的なのですから。

 

専業主婦の場合は少な目で。

でやっていける方は、そもそも奥さんの収入への依存度が低いので、最低額として500万円くらいかなと。

あまり考えたくもないんですけどね・・・。

専業主婦で収入がない方だからと、全く保険をかけていないと、葬儀代がかかったり、病気でお亡くなりになった場合に、何とか治せないかとあらゆる治療を試したり、本人が望むことをなるべくしてあげたいとか、何かとお金を使うかもしれません。

それで貯蓄を切り崩したり、借金をした場合に、少額でも保険があると助かります。ただでさえ悲しみにくれて落ち込んでいるところにお金もないでは辛すぎますからね(泣)。

 

夫婦共働きで子供なし

いわゆる「DINKs」の場合は、死亡保険は不要かというとそうではないと思います。

DINKsとは、「Double Income No Kids」の略で、子供がいない共働きの夫婦のことを指して言う言葉です。近年増加傾向にあるそうです。

お互いが正社員で、自分1人になっても生活費は問題ない場合でも、伴侶を失った悲しみの中、せめてゆとりがあれば立ち直りやすいという物です。再度人生設計をやり直す必要もあるでしょうし、一人というのは心細いです。

お子さんがいない分養育費がかかりませんが、老後に支えてくれる人がいない心細さ、寂しさもあります。それらの面から、死亡保険はあった方が良いと思います。

 

条件で変わるプラスマイナス

そのご家庭によって事情はさまざま。夫婦の収入の割合や専業主婦かどうか、会社員か自営業か、賃貸か持ち家か、などの条件次第で保障額を変えるべきです。

プラスすべき条件

お子さんが小さく、2人以上いる場合。

お子さんが小さいなら、まだまだお金がこれからかかっていきます。将来にかかる合計額は多く必要なわけですから、保障額は大きくしておいた方が安心です。

お子さんが小さく、2~3人以上おられるならなおのこと。1人増えるごとに500万円くらいアップすべきと思います。

自営業である。

自営業の方は厚生年金に加入していないので、遺族年金が遺族基礎年金のみとなります。会社員や公務員は厚生年金に加入しているので、遺族基礎年金と遺族厚生年金の2つが支給されます。

つまり、自営業の方は遺族年金の支給が少ない分、死亡保険で補うべき額が大きくなります。

賃貸に住んでいる。

賃貸の場合はこういう特例がないので、持ち家購入の人よりも死亡保険の保障額を上乗せしておいた方が良いでしょう。

そして自営業の方は遺族厚生年金がなく、遺族基礎年金のみなので、その分を加味して死亡保険を増やした方が良いでしょう。

 

マイナスしてよい条件

共稼ぎである。

この場合、旦那さんの収入への依存度が低く、奥さんの収入もあるので、その分旦那さんの死亡保険は減らして良いと思います。ただし、パートで収入が少ないなどの場合は減らさない方が良いでしょう。正社員の場合は減らして良いと思います。

住宅費がない。

親と新しめの二世帯住宅に住んでいて、老後もそのまま住めそうとか、その土地を売ったお金が大きな老後の足しになるのであれば、その分保障額を減らせます。

持ち家がある。

住宅ローンはあるものの、賃貸ではなく持ち家であり、団体信用生命保険に加入していれば(ほとんどの住宅ローンで義務付け)、ローンの名義人の方の死亡保険は減らして良いでしょう。万が一なくなった場合は住宅ローンが消えるのですから。

実家に頼れる。

いざという時に実家に戻れるなら、逆に保障額を下げて良いと思います。

一緒に住めば住居費がかからず、お子さんの居場所があるのでフルタイムで働きやすいです。親が健在で協力してくれるというのは非常にありがたい事ですね。

跡継ぎの方であれば、最終的に遺産や実家のおうちや土地を相続できるなどもメリットと考えて良いと思います。

子供が大きい。

お子さんがすでに高校3年生で仕事につくとか、大学卒業間近など、あと1、2年で社会人になるというライフステージならば、死亡保険の重要度は低いでしょう。

この先はほとんど養育費がかからないですし、社会人になったお子さんが家計を助けてくれる事も出来ます。

 

まとめ

一家の稼ぎ頭には生命保険を掛けるべきだと思います。収入の依存度が大きい方ほど保障額は高めに。ライフステージにもよりますね。

  • お子さんが小さい。またはこれから作る
  • お子さんの数が多い
  • 親などもしもの場合に頼れる人がいない
  • 住宅ローンがある
  • 賃貸住まい

などの場合は死亡保険の重要度が高いでしょう。逆に、夫婦ともに正社員で働いており、お子さんも一人でお留守番が出来るくらいの年齢であれば、死亡保険の重要度はかなり低いと思います。

一番心配なのはお子さんが小さく、なおかつ2人、3人とたくさんおられる場合です。子育てに労力と時間を割かないとならないので、働くことがより困難になります。そういうケースは死亡保険がないと厳しいですよね。

 

万が一どちらが亡くなった時でも、悲しみに暮れて色々大変な事が重なる中で、せめてお金があれば経済的にも心理的にも負担が軽くなるのは事実です。

万が一が起きないのが一番です。

しかし、起きない前提に考えて、保険に入る必要がない、という事ではありません。確率は低いけど、起きるか起きないかわからない事に、かけるのが保険という物です。

保険の設計は、一旦感情を横において考えます。

冷静に、万が一のケースを想定して算段しましょう。

「旦那さんや奥さんに、万が一が起きるなんて想像したくないし、考えなければ起きることもない」ではメルヘンチックな考え方になってしまいます(汗)。

「起きた時のことも考えておく」のが保険です。

保障額を低めに設定して保険料を安くするなど調整し、万が一の時にわずかでもお金が入ってくるようにしておくのが無難な策だと思います。

家計と相談して、保険を設計しましょう。考えてみるだけなら無料です。入るか入らないかは最後に決めれば良いんですから。